ゲームデザイナーの仕事内容はゲームプランナーやゲームディレクターとどう違う?

ゲームデザイナーの仕事内容はゲームプランナーやゲームディレクターとどう違う?

ゲームデザイナーは、ゲームのルールや遊び方を設計する仕事です。ゲームプランナーは企画を立てて仕様に落とし込む役割、ゲームディレクターは作品全体の方針を決めて開発を指揮する役割を担うことが多く、3つは重なる部分があるものの、担当する範囲と責任の大きさが異なります

ただし、職種名の使い方はゲーム会社によって違います。日本では「ゲームデザイナー」をゲームプランナーとほぼ同じ意味で使う会社もあるため、求人票では職種名だけでなく仕事内容を確認することが大切です。

ゲームデザイナー・ゲームプランナー・ゲームディレクターの違い

大まかに分けると、ゲームデザイナーは「どう遊ぶゲームにするか」、ゲームプランナーは「企画をどう形にするか」、ゲームディレクターは「作品全体をどの方向へ進めるか」を考える仕事です。

職種 主な役割 担当する範囲 主な責任
ゲームデザイナー ゲームのルールや遊びを設計する ゲームシステム、ステージ、バランスなど プレイヤーが楽しめる体験を設計する
ゲームプランナー ゲームの企画を立て、開発用の仕様にまとめる 企画書、仕様書、進行管理、調整など 企画を開発チームが作れる形にする
ゲームディレクター ゲーム全体の方針を決め、開発を指揮する 作品全体、チーム、品質、スケジュールなど 目標とするゲームを完成させる

たとえば、新しいアクションゲームを作る場合、ゲームデザイナーは操作方法や敵との戦い方を設計します。ゲームプランナーは企画書や仕様書を作り、必要な機能や制作内容を整理します。ゲームディレクターは、ゲーム全体の方向性を決め、各担当者の作業を調整します。

ゲームデザイナーの仕事内容

ゲームデザイナーは、プレイヤーの体験を具体的なゲームの仕組みに変える仕事です。担当分野によって、ゲームシステム、レベルデザイン、バトル、クエスト、シナリオなどに分かれることがあります。

ゲームのルールやシステムを設計する

ゲームデザイナーは、プレイヤーが何を目的に、どのような操作をして、どんな結果を得るのかを設計します。

  • ゲームの目的や勝利条件を決める
  • プレイヤーの操作方法を考える
  • キャラクターの成長や報酬の仕組みを設計する
  • 敵、アイテム、スキルなどの効果を決める
  • ゲーム内のルールが矛盾しないように整理する

単に面白そうなアイデアを出すだけではなく、実際に遊べる形に落とし込み、他のスタッフが制作できるように具体化することが求められます。

ステージやプレイ体験を設計する

レベルデザインを担当するゲームデザイナーは、ステージの構成や難易度、敵の配置、プレイヤーに学習させる順番などを考えます。

序盤で操作方法を理解できるようにしたり、後半で身に付けた技術を試せるようにしたりするなど、プレイヤーがどの順番で何を体験するかを設計します。

仕様書を作成し、開発チームと調整する

決めた内容は、仕様書や資料にまとめます。仕様書には、機能の目的、画面の動き、数値、条件、例外処理などを記載することがあります。

その後、プログラマー、アーティスト、サウンド担当などと相談し、実現できるかを確認します。制作中に問題が見つかった場合は、仕様を修正したり、優先順位を付けたりします。

実際に遊んで調整する

ゲームデザイナーは、完成した仕様を確認するだけでなく、実際にゲームをプレイして問題を探します。

  • 操作が分かりにくくないか
  • 難易度が高すぎたり低すぎたりしないか
  • 報酬の量や成長速度が適切か
  • プレイの繰り返しが単調になっていないか
  • 想定した面白さが実際に生まれているか

必要に応じて数値を変更し、テストプレイを繰り返します。ゲームデザイナーの仕事は、企画を考えた時点で終わるのではなく、遊びやすさや面白さを検証して改善するところまで含まれます。

ゲームプランナーの仕事内容

ゲームプランナーは、ゲームの企画を考え、開発に必要な情報へ整理する仕事です。会社によっては、ゲームデザイナーをゲームプランナーの別名として扱う場合もあります。

企画を立てる

ゲームプランナーは、ゲームのコンセプトやターゲット、ジャンル、特徴などを考えます。新規タイトルの企画だけでなく、既存タイトルのイベントやアップデートを担当することもあります。

  • どのようなゲームにするかを考える
  • 想定するユーザーを整理する
  • ゲームの特徴や差別化要素をまとめる
  • 企画書やプレゼン資料を作成する
  • 企画の実現可能性や制作規模を検討する

開発用の仕様に落とし込む

企画が承認された後は、画面や機能、データ、演出などを具体的に整理します。プログラマーやデザイナーが作業できる情報に変換することが、ゲームプランナーの重要な役割です。

ゲームデザイナーと同じように、ルールや数値を設計することもあります。そのため、実際の業務ではゲームデザイナーとゲームプランナーの境界が明確でないケースもあります。

開発の進行を支える

ゲームプランナーは、担当機能の進み具合を確認し、関係するスタッフと調整します。仕様の不明点を説明したり、修正内容を共有したりすることも仕事です。

ただし、チーム全体の最終判断を行うかどうかは会社や役職によって異なります。全体の方針や品質に関する最終責任を持つのは、通常はゲームディレクターなどの上位職です。

ゲームディレクターの仕事内容

ゲームディレクターは、ゲームの完成形を示し、開発チーム全体をその方向へ導く仕事です。個別の仕様を考えることもありますが、主な役割は作品全体の判断と調整です。

ゲーム全体の方針を決める

ゲームディレクターは、ゲームのコンセプトや目指す体験を明確にします。たとえば、初心者が遊びやすい作品にするのか、熟練者向けの奥深さを重視するのかによって、操作方法や難易度の判断は変わります。

チームの判断をそろえる

ゲーム開発では、企画、プログラム、グラフィック、サウンド、マーケティングなど、複数の担当者が関わります。ゲームディレクターは、それぞれの作業が作品の方針から外れないように調整します。

  • 仕様や演出がゲームの方向性に合っているか判断する
  • 意見が分かれたときに優先順位を決める
  • 制作上の問題に対して方針を示す
  • 品質、スケジュール、制作規模のバランスを取る
  • 完成前のゲームを確認し、修正方針を決める

個別の作業より全体最適を考える

ゲームデザイナーやゲームプランナーが担当部分の面白さや整合性を詳しく見るのに対し、ゲームディレクターは作品全体のバランスを見て判断します。

ある機能を追加すれば面白くなるとしても、開発期間が大きく延びる場合があります。そのときに、追加する価値があるか、別の方法で目的を達成できるかを決めるのがゲームディレクターの役割です。

3つの職種はどのように連携するのか

3つの職種は、完全に別々に作業するのではなく、企画から完成まで連携して進めます。一般的な流れは次のとおりです。

  1. ゲームディレクターが作品全体の方向性や目標を示す
  2. ゲームプランナーが企画内容や開発計画を整理する
  3. ゲームデザイナーがルール、ステージ、操作、数値などを設計する
  4. 各担当者が仕様に基づいてゲームを制作する
  5. ゲームデザイナーやゲームプランナーがテストプレイと調整を行う
  6. ゲームディレクターが全体の品質や方向性を確認し、必要な判断をする

小規模なチームでは、1人がゲームデザイナー、ゲームプランナー、進行管理の役割を兼ねることもあります。反対に、大規模な開発では、ゲームシステム担当、レベルデザイン担当、イベント担当など、ゲームデザイナーの仕事が細かく分かれる場合があります。

ゲームデザイナーとゲームプランナーは同じ仕事なのか

会社によってはほぼ同じ仕事ですが、必ず同じ意味とは限りません。

日本の求人では、ゲームプランナーがゲームの企画や仕様作成を担当し、その中にゲームデザインの仕事が含まれることがあります。一方、海外の開発現場や一部の会社では、ゲームデザイナーをゲームシステムやレベルデザインなどの専門職として区別することがあります。

求人を比較するときは、職種名ではなく、次の項目を確認すると違いを判断しやすくなります。

  • 企画書や仕様書を作成するのか
  • ゲームシステムやステージ設計を担当するのか
  • スケジュール管理やチーム調整を行うのか
  • テストプレイや数値調整が業務に含まれるのか
  • 担当範囲が新規タイトル全体か、一部機能か

「ゲームデザイナー」という名称だけで、仕事内容や必要な経験を判断しないようにしましょう。

自分に向いている職種を選ぶ目安

向いている職種は、どの仕事に関心があるかによって変わります。役割の違いを目安にすると、次のように考えられます。

関心があること 向いている可能性がある職種 理由
ルールや操作、ステージを考えたい ゲームデザイナー 遊びの仕組みやプレイヤー体験を細かく設計するため
企画を考え、資料や仕様にまとめたい ゲームプランナー アイデアを開発可能な計画や仕様へ整理するため
チームを動かし、作品全体を判断したい ゲームディレクター 開発の方向性や優先順位を決めるため

ただし、ゲームディレクターは新卒や未経験者が最初から就く職種とは限りません。ゲームプランナーやゲームデザイナーとして経験を積み、担当範囲や判断する責任が広がった後にディレクターを目指す流れもあります。

求人を見るときに確認したいポイント

職種名の比較だけでは仕事内容を正確に判断できないため、求人票では業務内容と役割の範囲を確認してください。

  • 担当するゲームジャンルやプラットフォーム
  • 新規開発か、運営中タイトルの更新か
  • 企画、仕様作成、数値調整のどこまで担当するか
  • 他職種との調整や進行管理が含まれるか
  • チーム全体の方針を決める立場か、担当機能を受け持つ立場か
  • 必要な経験や使用するツール

たとえば「ゲームデザイナー」と書かれていても、実際にはレベルデザインが中心の求人と、ゲームプランナーとして企画や進行管理まで行う求人があります。応募前に業務内容と、入社後に任される範囲を確認することが重要です。

まとめ

ゲームデザイナーはゲームのルールや遊びを設計し、ゲームプランナーは企画を立てて仕様や開発内容に整理します。ゲームディレクターは、作品全体の方針を決め、チームや品質を管理します。

もっとも、職種名の定義は会社によって異なります。ゲームデザイナーとゲームプランナーを比較するときは、名称ではなく、担当範囲、仕様作成の有無、進行管理や全体判断の責任まで確認して判断しましょう。