ゲーム業界への転職で年収が下がることはあります。特に、未経験からの転職、職種変更、ゲーム業界での経験が浅い場合は、前職より提示年収が低くなる可能性があります。一方で、同じ職種で経験や実績を活かせる場合は、年収を維持または上げられるケースもあります。
ゲーム業界への転職で年収が下がる主な理由
年収が下がるかどうかは、業界を変えることだけで決まらず、職種・経験・会社の給与制度・転職後の役割によって変わります。
未経験からゲーム業界へ転職するため
ゲーム業界未経験の場合、前職で身につけたスキルが、そのままゲーム開発の給与評価につながるとは限りません。そのため、経験者向けの求人よりも低い等級やポジションから始まり、年収が下がることがあります。
たとえば、営業や事務の経験があっても、ゲームプランナー、ゲームプログラマー、3DCGデザイナーなどの実務経験がなければ、応募先の職種では未経験扱いになる可能性があります。
職種を変えるため
同じゲーム業界内でも、職種によって給与水準や求められる経験は異なります。管理職や専門性の高い職種から、実務経験の少ない職種へ移る場合は、役職手当や職能給がなくなり、年収が下がることがあります。
反対に、ゲーム開発の経験を活かして、プロジェクト管理やテクニカルアーティストなど、経験が評価される職種へ移る場合は、年収を維持しやすくなる可能性があります。ただし、実際の評価基準は企業ごとに異なります。
賞与や手当の仕組みが違うため
求人票の基本給だけでなく、賞与、固定残業代、役職手当、在宅勤務手当などを含めた年収で比較する必要があります。
月給が高く見えても賞与がない会社や、前職にあった手当が転職後になくなる会社では、年間の受取額が下がることがあります。また、業績連動の賞与は毎年の支給額が確定しているとは限らないため、提示年収に含まれる金額の条件を確認しましょう。
年収が下がりやすい転職と、下がりにくい転職の違い
ゲーム業界への転職で年収が下がる可能性は、転職先で前職の経験をどの程度評価してもらえるかで大きく変わります。
| 転職の条件 | 年収への影響の考え方 |
|---|---|
| 未経験の職種へ移る | 経験者向けの等級にならず、下がる可能性がある |
| 同じ職種で転職する | 実績や担当業務が評価されれば、維持または上がる可能性がある |
| 管理職から一般職へ移る | 役職手当がなくなり、下がる可能性がある |
| 大手企業から小規模企業へ移る | 給与制度や賞与の違いによって、下がる場合がある |
| ゲーム開発経験を活かせる専門職へ移る | 経験が直接評価されれば、維持しやすい場合がある |
この表は一般的な傾向であり、特定の会社や職種の年収を示すものではありません。判断するときは、求人票の年収だけでなく、応募先が提示する等級や担当業務まで確認してください。
転職前に比較するべき年収の項目
転職前後の年収を比べるときは、「求人票に書かれた年収」と「現在の総支給額」を同じ条件で比較することが重要です。
- 基本給
- 賞与の有無と算定方法
- 固定残業代の有無と、含まれる時間数
- 残業代が別途支給されるか
- 役職手当や資格手当
- 住宅手当、通勤手当などの支給条件
- 業績連動の報酬やインセンティブ
- 試用期間中に給与が変わるか
「年収400万円から600万円」のように幅がある求人では、自分に提示される金額がどの程度になるのかを確認する必要があります。上限額だけを見て、転職後の年収を判断しないようにしましょう。
仮定の計算例
仮に、現在の年収が基本給360万円、賞与60万円、手当30万円で合計450万円だとします。転職先が基本給390万円、賞与の想定30万円、手当なしの場合、単純計算では転職後の年収は420万円です。
計算式は「390万円+30万円+0円=420万円」で、現在より30万円下がります。ただし、賞与が業績によって変動する場合は、420万円が確定年収とは限りません。
年収が下がっても転職する価値があるケース
年収が下がる転職でも、将来の選択肢を広げられる場合はあります。ただし、下がる金額と得られる経験を具体的に比べることが必要です。
- ゲーム業界で実務経験を積むことが、今後の希望職種に必要
- 希望する開発工程やプロジェクトに関われる
- 未経験職種への転職後に、評価や昇給の基準が明確
- 年収以外に、勤務地、勤務時間、働き方などの条件が大きく改善する
- 生活費や貯蓄を考えても、一定期間の年収ダウンに対応できる
一方で、「ゲームが好き」という理由だけで、仕事内容や給与条件を確認せずに転職するのは危険です。好きなジャンルに関われても、希望する職種を担当できるとは限らないためです。
年収を下げずにゲーム業界へ転職するための確認方法
転職活動では、これまでの経験をゲーム業界でどう活かせるかを整理してから応募すると、年収の交渉材料を示しやすくなります。
- 現在の年収を項目別に整理する。基本給、賞与、手当、固定残業代を分け、年間の総支給額を確認します。
- 希望職種に関係する実績をまとめる。売上、担当人数、納期短縮、品質改善など、数字で示せる成果を整理します。
- ゲーム業界で活かせるスキルに言い換える。たとえば、進行管理、顧客対応、データ分析、チーム調整など、応募職種との共通点を示します。
- 求人票で給与の条件を確認する。年収の幅、固定残業代、賞与、試用期間、昇給の条件を確認します。
- 面接やオファー面談で担当業務と等級を確認する。入社時の役割だけでなく、評価の対象になる業務と昇給の時期も確認します。
- 提示年収を総額で比較する。現在の年収と転職後の想定年収を、賞与や手当を含めて同じ条件で比べます。
年収の希望を伝えるときは、単に「今より下げたくない」と言うよりも、現在の年収、関連する経験、転職先で貢献できる内容をセットで説明すると、希望額の根拠を示しやすくなります。
年収ダウンを受け入れる前に確認したいこと
年収が下がる場合は、どの条件で、いつまで下がるのかを確認してください。入社後の昇給を期待するなら、昇給時期、評価項目、昇給実績の扱いなどを採用担当者に確認する必要があります。
- 提示された年収は確定額か、賞与などを含む想定額か
- 固定残業代はいくらで、何時間分か
- 試用期間中の給与や待遇は同じか
- 入社後の評価と昇給の時期はいつか
- 未経験者向けの研修や、担当できる業務の範囲は何か
- 提示された職種や役職が、入社後に変わる可能性はあるか
これらが求人票や採用担当者の説明に記載されていない場合、不要だと判断せず、応募先へ確認しましょう。条件が書面で提示されたら、面接時の説明と相違がないかも確認します。
ゲーム業界への転職で年収が下がるかの判断基準
ゲーム業界への転職で年収が下がる可能性はありますが、未経験だから必ず下がる、経験者だから必ず上がるとは言えません。転職後の職種が前職の経験とつながっているか、提示年収に賞与や手当がどう含まれているかが主な判断材料です。
まずは現在の年収を基本給・賞与・手当に分け、応募先の提示条件と比較してください。そのうえで、年収が下がる場合は、担当業務、昇給条件、将来得られる経験が下がる金額に見合うかを判断しましょう。







