ゲーム会社の履歴書は、一般的な形式に沿って書きながら、応募する職種で活かせる経験や、ゲーム制作への関心が伝わる内容にすることが大切です。採用担当者が短時間で「どの職種で、何ができる人か」を判断できるように、応募先と職種に合わせて具体的に書きましょう。
ゲーム会社の履歴書を書く前に確認すること
まず、応募する会社だけでなく、募集されている職種まで確認します。ゲーム会社では、同じ会社でもプログラマー、ゲームデザイナー、プランナー、デザイナー、サウンド、運営などで求められる経験が異なるためです。
- 応募する職種と仕事内容
- 応募条件や必要な経験
- 履歴書以外に職務経歴書やポートフォリオが必要か
- 応募方法や指定フォーマットの有無
- 希望勤務地や雇用形態などの条件
会社指定の履歴書や応募フォームがある場合は、指定された項目や形式を優先します。指定がない場合でも、氏名、連絡先、学歴・職歴、資格、志望動機、自己PRなどを読みやすく整理しましょう。
履歴書の基本項目は正確に記入する
氏名、住所、電話番号、メールアドレス、学歴、職歴などは、誤字や記入漏れがないように確認します。ゲームの内容を書くことに力を入れすぎて、基本情報の誤りがないよう注意してください。
学歴・職歴は時系列で分かりやすく書く
学歴と職歴は、一般的に古いものから新しいものへ時系列で記載します。学校名や会社名は省略せず、在籍期間や退職理由なども応募先の形式に合わせて記入します。
ゲーム業界以外の経験でも、ゲーム制作に活かせる業務があれば、職歴だけで終わらせず、担当した仕事を具体化しましょう。たとえば、接客経験ならユーザー対応やチーム連携、Web制作経験なら企画・制作・改善の経験につなげて説明できます。
資格・スキルは応募職種に関係するものを優先する
資格を多く並べるより、応募職種で使えるスキルを分かりやすく示すことが重要です。たとえば、次のように整理できます。
| 応募職種 | 記載しやすいスキルや経験 |
|---|---|
| ゲームプログラマー | 使用経験のある言語、ゲームエンジン、開発環境、制作した機能 |
| ゲームプランナー | 企画書作成、仕様作成、レベルデザイン、データ分析、進行管理 |
| ゲームデザイナー・アーティスト | 使用ソフト、担当した制作物、2D・3D・UIなどの得意分野 |
| サウンド担当 | 作曲、効果音、収録、編集、使用ソフト、制作実績 |
| ゲーム運営 | ユーザー対応、イベント運営、告知作成、分析、改善経験 |
未経験のツールや言語を、使えるように見せる書き方は避けます。「学習中」「授業で使用」「個人制作で使用」のように、経験の範囲を正確に示しましょう。
志望動機は「ゲームが好き」から一歩進めて書く
志望動機では、なぜゲーム業界なのか、なぜその会社なのか、応募職種で何をしたいのかを一つの流れで説明します。「ゲームが好き」という気持ちは出発点になりますが、それだけでは仕事への適性や応募先との接点が伝わりにくくなります。
志望動機は、次の順番で考えると書きやすくなります。
- ゲームや制作に関心を持ったきっかけを書く
- これまでに行った制作、学習、仕事などを示す
- 応募先のゲームや事業、募集職種との接点を書く
- 入社後に担当したい仕事や貢献できることを示す
たとえば、プランナーを志望する場合は、好きなゲームのタイトルを並べるだけでなく、「ゲームのルールや導線を分析し、改善案を企画書にまとめた」など、職種に関係する行動まで書くと具体性が出ます。
応募先について書く場合は、実際に確認したゲーム、サービス、事業内容などに基づいてください。どの会社にも当てはまる内容だけではなく、その会社を選んだ理由が分かるようにします。
志望動機の例
以下は、書き方の方向性を示す例です。実際の経験や応募先に合わせて置き換えてください。
私は、プレイヤーの行動や反応を考えながら、遊びやすさを改善するゲームプランナーを目指しています。学校ではゲーム企画の課題で、対象ユーザー、ゲームの目的、プレイの流れを整理した企画書を作成し、試作品への意見をもとにルールを修正しました。この経験で身につけた、ユーザーの視点で課題を見つけて改善する力を活かし、貴社のゲーム制作に携わりたいと考えています。
この例をそのまま使うのではなく、実際に作ったもの、担当した範囲、工夫した点、結果を自分の経験に合わせて記入します。
自己PRはゲーム制作で再現できる強みを書く
自己PRでは、性格の説明だけで終わらせず、その強みがゲーム制作のどの場面で役立つかを示します。強み、具体的な行動、結果、応募職種での活かし方の順に書くと、内容が伝わりやすくなります。
自己PRに使える経験の例
- チーム制作で役割を分担し、期限までに完成させた
- プレイテストや利用者の意見をもとに仕様を改善した
- 不具合の原因を調べ、修正や再発防止を行った
- 作品の課題を自分で見つけ、必要な技術を学んだ
- 企画、制作、テスト、公開後の改善まで継続して取り組んだ
「責任感があります」「コミュニケーション力があります」といった表現を使う場合は、どのような行動で示したのかを続けて書きます。たとえば「チーム内で認識が分かれた際に、仕様を文書化して確認した」のようにすると、強みの根拠が分かります。
ゲーム制作の経験は規模より担当内容を具体的にする
ゲーム制作の経験がある場合は、作品名や制作期間だけでなく、自分が何を担当したかを明記します。個人制作、学校の課題、チーム制作、趣味での制作も、応募職種との関係があれば材料になります。
- 作品のジャンルや概要
- 制作期間
- チーム人数と自分の役割
- 担当した工程や機能
- 使用したツールや開発環境
- 工夫した点と、改善した点
チーム制作では、チーム全体の実績を自分一人の成果のように書かないことが重要です。「全体で制作した作品」「自分はUIを担当」のように、担当範囲を分けて記載します。
未経験者は学習の過程を伝える
業界未経験の場合は、ゲーム会社での実務経験がないことだけを強調する必要はありません。個人制作、授業、オンライン教材、資格学習、ゲームの分析など、応募職種に向けて何を学び、どこまで実践したかを説明します。
ただし、「これから勉強したい」という希望だけでは、現在できることが分かりません。制作した作品、学習した技術、試した改善など、現時点で確認できる行動を中心に書きましょう。
ポートフォリオがある場合は履歴書と役割を分ける
ポートフォリオとは、これまでに制作した作品や実績をまとめた資料です。ゲーム会社の応募では、履歴書にすべての制作内容を詰め込むのではなく、履歴書では経験の概要と強みを示し、詳細はポートフォリオで確認できるようにすると整理しやすくなります。
ポートフォリオを提出する場合は、作品ごとに次の内容を示すと、採用担当者が担当範囲を把握しやすくなります。
- 作品の目的や概要
- 制作期間と人数
- 自分の担当箇所
- 使用したツールや技術
- 制作上の課題と工夫
- 改善前後の違いや、制作物から分かる成果
提出方法、閲覧権限、ファイル形式などの指定がある場合は、応募先の案内に従います。URLを記載する場合は、採用担当者がアクセスできる状態か、提出前に確認してください。
趣味・特技欄は応募職種との関係を考えて書く
趣味や特技は、無理にゲーム関連だけにする必要はありません。ただし、ゲーム制作や応募職種と関係する経験があるなら、仕事に活かせる面まで補足すると自己PRにつながります。
たとえば、ゲームを遊ぶことを趣味として書く場合は、プレイ本数を並べるだけでなく、ゲームシステム、UI、難易度、演出などをどのように見ているかを説明できます。特定の作品やジャンルを批判する内容に偏らず、観察したことを前向きにまとめましょう。
ゲーム会社向けの履歴書で避けたい書き方
- 「ゲームが好き」だけで志望動機を終える
- 応募先の会社名や職種を変えても使える内容にする
- 制作物について自分の担当範囲を書かない
- 使ったことのないツールや技術を経験者のように記載する
- 長文を詰め込み、重要な経験が見つけにくい
- 誤字、日付の不一致、メールアドレスの記載ミスがある
- 他人の作品や文章を自分の実績として提出する
特に、ゲームの感想だけが長くなっている履歴書は、応募者が仕事で何をできるのか判断しにくくなります。好きな理由を書く場合も、応募職種で活かせる視点や行動につなげることが大切です。
提出前に履歴書を確認する手順
完成後は、内容だけでなく形式と読みやすさも確認します。次の順番で見直すと、修正点を見つけやすくなります。
- 応募先の会社名、職種名、提出書類の種類が合っているか確認する
- 氏名、連絡先、日付、学歴・職歴に誤りがないか確認する
- 志望動機に「その会社を選んだ理由」が含まれているか確認する
- 自己PRに具体的な行動や経験が含まれているか確認する
- 制作物の担当範囲、使用ツール、制作期間が分かるか確認する
- 第三者に読んでもらい、内容が伝わるか確認する
- 指定されたファイル形式、容量、提出方法に合わせて送信する
履歴書の最初の部分を読んだだけで、応募職種と自分の強みが分かる状態が理想です。最後に、誤字脱字だけでなく、履歴書と職務経歴書、ポートフォリオの内容に食い違いがないかも確認しましょう。
ゲーム会社の履歴書は職種に合わせて具体化する
ゲーム会社の履歴書は、基本項目を正確に書いたうえで、応募職種に関係する経験、制作物、自分の担当範囲、応募先で実現したいことを具体的に示します。
まず募集要項を確認し、次に自分の経験から職種に合う材料を選び、志望動機と自己PRに落とし込みましょう。経験が少ない場合も、学習や個人制作の過程を事実に基づいて整理すれば、現在できることを伝えられます。







