ゲーム業界で副業は可能?

ゲーム業界で副業は可能?

ゲーム業界での副業は可能です。ただし、勤務先の就業規則や雇用契約で制限されている場合があり、ゲーム開発では守秘義務・著作権・競業避止に特に注意が必要です。

副業を始める前に、勤務先のルールと副業の内容を確認し、会社の情報や勤務時間を使わない形に分けて考えることが大切です。

ゲーム業界でできる副業の例

ゲーム業界の経験やスキルを生かせる副業には、次のようなものがあります。

副業の例 生かせるスキル 注意点
ゲームシナリオ制作 文章力、企画力、世界観の設計 勤務先の設定や資料を使わない
イラスト・2D素材制作 キャラクターデザイン、背景制作 制作物の権利の帰属を契約で確認する
3DCG・モーション制作 モデリング、アニメーション、エフェクト 会社のソフトや素材を無断で使わない
プログラミング ゲーム開発、ツール開発、Web開発 勤務先と競合する案件でないか確認する
ゲーム記事・攻略記事の執筆 文章力、ゲーム知識、情報整理 未公開情報や社内情報を書かない
動画配信・ゲーム実況 プレゼン力、編集、コミュニケーション ゲーム会社や作品の利用規約を確認する
インディーゲーム制作 企画、開発、アート、音楽 勤務先の業務と競合しないか確認する

会社員としてゲーム制作に関わっている場合でも、勤務先とは別の案件を個人で受けることは考えられます。ただし、同じジャンルや同じ取引先に関わる副業は、競業や利益相反と判断される可能性があります。

副業が可能か判断する4つの確認事項

副業の可否は、「ゲーム業界で働いているか」だけでは決まりません。次の4点を勤務先と副業先の条件に照らして確認します。

1. 就業規則や雇用契約で禁止・許可制になっていないか

まず、勤務先の就業規則、雇用契約書、副業申請の案内を確認します。副業について「禁止」「許可制」「届出制」「原則自由」など、会社によって扱いが異なるためです。

許可や届出が必要な場合は、副業の内容、契約先、作業時間、報酬などを会社に提出します。無断で始めると、社内規程に反する可能性があるため、ルールが不明な場合は人事や所属部署に確認してください。

2. 勤務先と競合しないか

副業先が勤務先の競合企業である場合や、勤務先が開発中のゲームと似た企画に関わる場合は、会社の利益と衝突するおそれがあります。

たとえば、勤務先と同じ市場を対象にしたゲームの開発、勤務先の取引先からの案件受注、勤務先で担当しているタイトルに近い企画への参加などです。競合に当たるかは会社ごとの規程や案件の内容で変わるため、迷う場合は事前に申告して判断を受けます。

3. 守秘義務に違反しないか

ゲーム業界では、発売前のタイトル、企画書、仕様書、売上情報、ユーザーデータ、取引先情報など、外部に出してはいけない情報を扱います。副業であっても、勤務先で知った情報を利用したり、実績として公開したりしてはいけません。

  • 未発表タイトルの内容を副業の提案資料に使わない
  • 勤務先の企画や仕様を自分の作品に流用しない
  • 会社のチャット、クラウド、開発機材を副業に使わない
  • 勤務先の画面や資料をSNS、ポートフォリオに掲載しない
  • 副業先に勤務先の内部事情を説明しない

「自分が作ったデータだから使ってよい」とは限りません。会社の業務として作成した成果物は、契約や社内規程によって権利の扱いが定められていることがあります。

4. 本業に支障が出ないか

副業によって睡眠不足や遅刻、納期遅れが起きると、本業への影響を理由に制限されることがあります。特にゲーム開発は、発売前や大規模アップデート前に作業が集中しやすいため、長時間の副業には注意が必要です。

副業を始める前に、週に何時間まで作業するか、本業が忙しい時期は案件を受けないか、納期に余裕を持てるかを決めておくと判断しやすくなります。

雇用されながら副業する場合に確認したいこと

副業がアルバイトなどの雇用契約に当たる場合は、本業と副業の労働時間を分けて管理する必要があります。勤務先が複数あると、労働時間や健康管理に関する扱いが複雑になるためです。

一方、業務委託やフリーランスとして案件を受ける場合は、雇用契約とは異なる扱いになります。ただし、契約書の内容、報酬の支払条件、納期、修正回数、成果物の権利、秘密保持の範囲は確認が必要です。

副業の形態にかかわらず、契約書に次の項目が書かれているか確認してください。

  • 業務の範囲と納品物
  • 報酬額、支払日、経費の負担
  • 納期と修正の条件
  • 著作権などの知的財産権の扱い
  • 実績公開やポートフォリオ掲載の可否
  • 秘密保持と情報管理の方法
  • 契約終了後の利用や公開に関する条件

ゲーム実況や配信を副業にする場合の注意点

ゲーム実況や配信も副業になり得ますが、ゲームソフトを購入しただけで、自由に配信や収益化ができるとは限りません。ゲーム会社の配信ガイドライン、プラットフォームの規約、音楽や映像など第三者の権利を確認する必要があります。

特に確認したいのは、次の条件です。

  • 実況動画やライブ配信が認められているか
  • 広告収益や投げ銭などの収益化が認められているか
  • 配信できる範囲や禁止区間が指定されていないか
  • ネタバレや発売日前の公開が制限されていないか
  • ゲーム内の音楽を配信してよいか
  • 勤務先のタイトルを扱う場合に社内許可が必要か

勤務先が開発したゲームを個人アカウントで配信する場合は、一般のゲームを配信する場合より慎重な確認が必要です。宣伝目的であっても、個人の判断で配信せず、会社の担当部署に許可を取ってください。

副業を始める前に行う手順

副業を安全に始めるには、案件を受ける前に勤務先のルールと契約内容を確認します。

  1. 就業規則、雇用契約書、社内の副業案内を読む
  2. 副業の仕事内容、契約先、作業時間、報酬を整理する
  3. 競業、利益相反、守秘義務の問題がないか確認する
  4. 必要であれば、会社へ申請または届出を行う
  5. 副業先と契約し、権利や秘密保持の条件を書面で確認する
  6. 会社の端末、アカウント、素材、勤務時間を副業に使わない
  7. 報酬や経費などの記録を保存する

会社への申請が必要か分からない場合は、「ゲーム関連の業務委託を週何時間行う予定か」「勤務先と競合しない案件か」「成果物を実績公開してよいか」を具体的に伝えると確認しやすくなります。

税金や確定申告も確認する

副業で報酬を得た場合は、所得の種類や金額によって税務上の手続きが必要になることがあります。副業の売上だけでなく、仕事に必要な費用、入金日、契約書、請求書などを記録しておきましょう。

申告が必要かどうかは、給与の有無、副業の所得金額、経費、他の所得、居住地などによって変わります。具体的な判断は、税務署や税理士などに確認してください。

また、住民税の扱いが勤務先に知られるきっかけになる場合もあるため、税金の申告方法を自己判断で決めないことが大切です。

ゲーム業界の副業が向いている人・慎重に考えたい人

向いている可能性がある人 慎重に考えたい人
勤務先のルールを確認できる人 副業が禁止されている、または許可を得られていない人
本業と副業の情報や作業環境を分けられる人 会社の端末や素材を使わないと作業できない人
納期と作業時間を管理できる人 本業の繁忙期に副業の納期が重なる人
契約や権利の条件を確認できる人 成果物の権利や報酬条件が曖昧な案件を受けようとしている人

ゲーム業界で副業をするなら、最初に勤務先の規則を確認する

ゲーム業界での副業は可能ですが、誰でも自由にできるわけではありません。判断の中心になるのは、勤務先の副業規程、競業との関係、守秘義務、著作権、本業への影響です。

まずは就業規則と雇用契約を確認し、副業の内容を具体化したうえで、必要なら勤務先へ申請してください。特にゲーム実況、インディーゲーム制作、同業他社の案件は、配信や権利の条件まで確認してから始めることが重要です。